手の目(てのめ)|世界の名作・昔話(日本の妖怪)
あらすじ
手のひらに目を持つという、不思議な妖怪「手の目」。
夜道などに現れ、その手のひらにある目で人を見ると伝えられています。
本文
むかしむかし、ある夜のこと。
一人の旅人が、暗い道を歩いていました。
長い道のりに疲れた旅人は、道端に腰を下ろして少し休むことにしました。
しばらくすると、向こうから一人の男が歩いてきました。
「こんばんは」
旅人が声をかけると、男はゆっくりと片手を上げました。
その瞬間、旅人は目を疑いました。
男の手のひらに、大きな目があったのです。
「なんだ、その手は……?」
旅人が驚いていると、男はにやりと笑いました。
そして、もう片方の手も旅人に向けました。
その手のひらにも、ぎょろりとした目がついています。
二つの目は、じっと旅人を見つめていました。
「目は、顔だけにあるとは限らないよ」
旅人はすっかり怖くなりました。
立ち上がると、振り返ることもせず、その場から急いで逃げていきました。
その夜、旅人が出会ったもの。
それが、手のひらに目を持つ妖怪「手の目」だったということです。
おしまい。
登場人物
旅人
夜道で手の目に出会った人物。
手の目
手のひらに目を持つと伝えられている妖怪。
教訓
いつもと違うものや、不思議なものに出会ったときの驚きを楽しめるお話です。
昔の人々が思い描いた、不思議な妖怪の姿にも触れることができます。
親子で話したいポイント
もし手のひらに目があったら、何を見てみたい?
顔以外の場所に目があったら、どんなふうに見えるのかな?
自分で新しい妖怪を考えるなら、どんな姿にしたい?
保育士向け活用ポイント
体のつくりに興味を持ったり、自由な想像を楽しんだりする活動につなげられます。
「もし手に目があったら?」「足に耳があったら?」など、子どもたちと自由に妖怪を考え、絵や製作で表現する遊びにも展開できます。


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