あらすじ
炎に包まれた大きな車輪が、夜の道を走る妖怪「輪入道」。
燃えさかる車輪の真ん中には人の顔があり、夜の京に現れる恐ろしい妖怪として語られてきました。
本文
むかしむかし、京都の町に、夜になると不思議なものが現れる道がありました。
ある夜のことです。
町の人々が家で過ごしていると、遠くから不思議な音が聞こえてきました。
「ごろごろ、ごろごろ……」
「何の音だろう?」
音は、だんだん近づいてきます。
やがて暗い道の向こうから、大きな車輪が現れました。
その車輪は、赤々と燃える炎に包まれています。
そして車輪の真ん中には、人の顔のようなものがありました。
「輪入道だ!」
驚いた人々は、あわてて家の中へ逃げ込みました。
「ごろごろ、ごろごろ……」
輪入道は炎を揺らしながら、夜の道を走っていきます。
人々は家の中で息をひそめ、音が遠ざかるのを待ちました。
やがて車輪の音は聞こえなくなり、炎の光も暗い夜の向こうへ消えていきました。
それからも京都では、夜になると輪入道が現れると語り継がれたということです。
おしまい。
登場人物
輪入道
炎に包まれた大きな車輪の姿で、夜道に現れる妖怪。
町の人々
夜の京都で輪入道を目撃した人々。
教訓
暗い夜道に突然現れる輪入道は、昔の人々にとって、とても恐ろしい存在だったことでしょう。
炎に包まれた車輪が夜の町を走るという、不思議で少し怖い想像を楽しめる妖怪のお話です。
親子で話したいポイント
- 炎に包まれた車輪を見たら、どうする?
- 夜の道では、どんなことに気をつけたらいい?
- 自分なら、どんな車輪の妖怪を考える?
保育士向け活用ポイント
車輪や火、妖怪をテーマにした表現遊びや製作につなげやすいお話です。
読み聞かせのあとに輪入道の姿を想像して絵に描いたり、オリジナルの妖怪を考えたりする活動にも広げられます。


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