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あらすじ
むかしむかし、心の優しいおじいさんとおばあさんが暮らしていました。
二人は大切に育てていた白い犬「シロ」に導かれ、宝物を見つけます。
しかし、それをうらやましく思った隣のおじいさんが真似をしたことで、悪い結果になってしまいます。
最後には、優しい心を持つ人が幸せになるという昔話です。
本文
むかしむかし、あるところに、仲の良いおじいさんとおばあさんが住んでいました。
二人は貧しい暮らしでしたが、いつも笑顔で助け合っていました。
ある日、おじいさんは畑仕事をしていると、一匹の子犬を見つけました。
「まあ、かわいそうに。」
おじいさんは子犬を抱き上げました。
「今日からうちの家族だよ。」
おじいさんとおばあさんは、その犬を「シロ」と名付け、大切に育てました。
シロはとても賢い犬でした。
毎日おじいさんについて畑へ行き、楽しそうに走り回りました。
ある日のこと。
シロが畑の土を一生懸命掘り始めました。
「ワンワン!」
おじいさんが近づいてみると、シロは何かを知らせているようです。
「どうしたんだい?」
おじいさんが掘ってみると――
そこには、たくさんの小判が埋まっていました。
「これはびっくりだ!」
おじいさんとおばあさんは喜びました。
でも、二人は欲張りませんでした。
「必要な分だけ使って、残りは困っている人のために使おう。」
そう言って、村の人たちにも分けました。
その話を聞いた隣のおじいさんは面白くありません。
「うちの犬にも同じことをさせれば、宝物が手に入るぞ。」
隣のおじいさんはシロを借りました。
しかし、犬を大切にする気持ちはありません。
「早く宝物を出せ!」
と無理やり畑を掘らせました。
シロが掘った場所から出てきたものは――
宝物ではありません。
嫌なものばかりでした。
隣のおじいさんは怒り、シロを追い払ってしまいました。
それを知った優しいおじいさんは、悲しくなりました。
「かわいそうなシロ。」
シロを抱きしめてあげました。
その夜、シロは夢の中でおじいさんに語りかけました。
「私の骨を畑にまいてください。」
「きっと素敵なことが起こります。」
おじいさんは悲しみながらも、シロの言葉を信じました。
翌朝、おじいさんがシロの骨を畑にまくと、不思議なことが起こりました。
枯れた木が、みるみる元気になり、
たくさんの花を咲かせ始めたのです。
「これはすごい!」
村中の人が驚きました。
おじいさんは枯れ木に花を咲かせ、みんなを喜ばせました。
すると、その話を聞いた殿様がやってきました。
「見事なものだ。」
殿様はおじいさんをほめました。
おじいさんは言いました。
「これは私の力ではありません。」
「シロのおかげなのです。」
しかし、また隣のおじいさんが真似をしました。
「わしも花を咲かせて、殿様にほめられたい。」
隣のおじいさんは枯れ木に灰をまきました。
すると――
花ではなく、灰が舞い上がりました。
殿様や周りの人たちは灰をかぶってしまいました。
隣のおじいさんは怒られ、反省しました。
その後、隣のおじいさんも少しずつ心を入れ替えました。
おじいさんは、シロとの思い出を大切にしながら、いつまでも優しい心で暮らしました。
春になると村中に花が咲き、
人々はこう言いました。
「優しい心を持つ人のところには、幸せの花が咲くんだね。」
おしまい。
登場人物
- 優しいおじいさん
シロを大切に育て、幸せを得る主人公。 - おばあさん
優しいおじいさんを支える妻。 - シロ
飼い主を思う賢く優しい犬。 - 隣のおじいさん
欲張りな心から失敗する人物。
教訓
- 優しい心は、幸せを引き寄せる。
- 命を大切にすることが大切。
- 人の真似をするだけでは、本当の幸せは得られない。
親子で話したいポイント
- おじいさんはなぜシロを大切にしたのかな?
- シロはどんな気持ちだったのかな?
- 本当の宝物って何だろう?
保育士向け活用ポイント
- 動物愛護や思いやりを伝える読み聞かせに適しています。
- 「優しさ」「感謝」「命の大切さ」を考える教材になります。
- 劇遊びでは、おじいさん・おばあさん・シロ・殿様など役割が多く、発表活動にも向いています。


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