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あらすじ
むかしむかし、一羽のアヒルの子が生まれました。
しかし、その子は他の兄弟たちとは姿が違っていたため、周りから「みにくい」と言われ、仲間外れにされてしまいます。
悲しい思いをしながら旅を続けたアヒルの子は、やがて自分が本当は美しい白鳥だったことに気付きます。
「見た目だけで人を判断しないこと」「誰にでもその人だけの良さや可能性があること」を伝える世界の名作です。
本文
むかしむかし、ある農場に一羽のお母さんアヒルがいました。
お母さんアヒルは、一生懸命たまごを温めていました。
やがて、
パカッ。
たまごから小さなひなが生まれました。
「かわいい子どもたちね。」
お母さんアヒルは喜びました。
ところが、
最後に生まれた一羽だけ、
他のひなたちとは少し違っていました。
体は大きく、
羽の色も灰色でした。
周りの動物たちは言いました。
「なんだか変わった子だね。」
「ほかのひなとは違うね。」
その言葉を聞いたアヒルの子は悲しくなりました。
「どうして僕だけ違うんだろう。」
「僕もみんなと同じようになりたい。」
それでもアヒルの子は、
一生懸命に生きようとしました。
泳ぎを練習したり、
仲間に近づこうとしたりしました。
しかし、
周りの動物たちは優しくしてくれませんでした。
「ここにいても迷惑なのかな。」
アヒルの子は決心しました。
「ここを出て、自分の居場所を探そう。」
そして、
一人で旅に出ました。
旅の途中で、
いろいろな動物に出会いました。
でも、
どこへ行っても、
「あなたは私たちとは違う。」
と言われてしまいました。
寒い冬がやってきました。
アヒルの子は、
一人で寒さに耐えながら過ごしました。
「もう誰にも認めてもらえないのかな。」
そう思っていたある春の日。
アヒルの子は湖の近くへやってきました。
そこには、
美しい白い鳥たちが泳いでいました。
「なんてきれいなんだろう。」
アヒルの子は思いました。
「僕もあんなふうになれたらいいな。」
勇気を出して、
水面に近づきました。
すると、
水に映った自分の姿を見て驚きました。
そこに映っていたのは、
みにくいアヒルの子ではありませんでした。
美しい白い羽を持った、
立派な白鳥の姿でした。
「僕は白鳥だったんだ。」
アヒルの子は初めて、
自分の本当の姿を知りました。
周りの白鳥たちは、
優しく声をかけました。
「一緒に泳ごう。」
アヒルの子は嬉しくなりました。
今まで、
自分は何もできない、
変わった存在だと思っていました。
でも、
本当はただ、
自分が輝ける場所を見つけられていなかっただけだったのです。
それから白鳥になったアヒルの子は、
仲間たちと幸せに暮らしました。
そして、
過去の悲しい経験も、
自分を強くしてくれた大切な思い出になりました。
おしまい。
登場人物
アヒルの子(白鳥の子)
周囲との違いに悩みながらも、自分の可能性を見つけ成長していく主人公です。
お母さんアヒル
生まれてきた子どもを大切に育てようとする存在です。
農場の動物たち
見た目だけで判断してしまう存在として描かれています。
白鳥たち
主人公が本当の自分を受け入れるきっかけになる仲間です。
教訓
- 人と違うことは、悪いことではない。
- 誰にでも自分だけの良さがある。
- 相手の見た目だけで判断してはいけない。
- 自分らしく成長できる環境が大切。
親子で話したいポイント
- アヒルの子はどうして悲しい気持ちになったのかな?
- みんなと違うことは悪いことなのかな?
- 友だちの良いところを見つけたことはある?
- 自分の好きなところや得意なことは何かな?
保育士向け活用ポイント
- 「自己肯定感」「違いを認める心」を育む読み聞かせにおすすめです。
- インクルーシブ保育の考え方とも深くつながる作品です。
- 子ども一人ひとりの発達や個性には違いがあり、その子が安心して自分らしく過ごせる環境づくりの大切さを考えるきっかけになります。
- 「できない子」と決めつけるのではなく、その子が持つ可能性や成長の過程を見る保育につながります。
- 友だちとの違いを受け入れる活動や、自己紹介・表現活動にも発展できます。


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