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あらすじ
むかしむかし、海の深い場所に、美しい人魚のお姫様が住んでいました。
人間の世界に強い憧れを持っていた人魚姫は、ある日、海の上で一人の王子様と出会います。
人間の世界への憧れと、王子様への想いから、大きな決断をすることになります。
「相手を大切に思う気持ち」「自分自身の生き方を考えること」「本当の幸せとは何か」を伝えるアンデルセンの名作です。
本文
むかしむかし、海の深いところに、
美しいお城がありました。
そこには海の王様と、
六人の人魚のお姫様たちが暮らしていました。
一番下の人魚姫は、
姉たちの中でも特に好奇心いっぱいの女の子でした。
「海の外には、どんな世界が広がっているのかな?」
「人間たちは、どんな暮らしをしているのかな?」
人魚姫は、
いつも海の上の世界を想像していました。
しかし、人魚たちは十五歳になるまで、
海の外へ行ってはいけない決まりでした。
そして、
とうとう人魚姫が十五歳になった日。
初めて海の上へ顔を出しました。
そこには、
大きな船が浮かんでいました。
船の上では、
王子様の誕生日のお祝いが行われていました。
人魚姫は、
初めて見る人間の世界に夢中になりました。
「なんて素敵な世界なんだろう。」
その時です。
突然、大きな嵐がやってきました。
強い風。
荒れる波。
船は大きく揺れ、
王子様が海へ落ちてしまいました。
人魚姫は急いで王子様を助けました。
そして、
海岸まで運びました。
王子様は意識を失っていましたが、
人魚姫はそっと見守りました。
その後、
人魚姫は海へ戻りました。
しかし、
王子様のことが忘れられません。
「もう一度会いたい。」
「人間の世界で暮らしてみたい。」
そう願うようになりました。
そこで人魚姫は、
海の魔女のところへ向かいました。
「人間の足をください。」
「人間の世界で暮らしたいのです。」
魔女は言いました。
「あなたの願いはかなえられるでしょう。」
「でも、その代わりに大切なものをもらいます。」
人魚姫は、
美しい声を失うことになりました。
それでも、
人間の世界へ行くことを決めました。
人間になった人魚姫は、
王子様と再会しました。
王子様は、
声を失った人魚姫を優しく迎えました。
二人は一緒に過ごす時間を重ねました。
しかし、
王子様は、
自分を助けてくれた女性が人魚姫だとは知りませんでした。
やがて、
王子様は別の国のお姫様と結婚することになりました。
人魚姫は悲しい気持ちになりました。
「私の想いは届かなかった。」
でも、
人魚姫は王子様を憎むことはありませんでした。
「王子様が幸せなら、それでいい。」
そう思ったのです。
そして人魚姫は、
自分の優しい心を持ったまま、
新しい人生へ進んでいきました。
人魚姫の物語は、
本当の愛とは、
自分の願いをかなえることだけではなく、
相手の幸せを願う気持ちでもあることを教えてくれます。
おしまい。
登場人物
人魚姫
主人公。未知の世界への憧れと、相手を思いやる優しい心を持っています。
王子様
人魚姫が海の上で出会い、大切に想う人物です。
海の王様
人魚姫のお父さん。娘を大切に思っています。
海の魔女
人魚姫の願いをかなえる代わりに、大きな代償を求める存在です。
教訓
- 相手を大切に思う気持ちは素晴らしいもの。
- 本当の幸せは、自分だけの願いをかなえることではない。
- 自分らしく生きることの大切さを考える。
親子で話したいポイント
- 人魚姫はどうして人間の世界へ行きたかったのかな?
- 王子様の幸せを願った人魚姫をどう思う?
- 自分が大切にしているものは何かな?
- 誰かのために行動したことはある?
保育士向け活用ポイント
- 「憧れ」「挑戦する気持ち」「相手を思いやる心」を育む読み聞かせにおすすめです。
- 子どもの「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、安全に挑戦できる環境づくりを考えるきっかけになります。
- 人魚姫の選択を通して、「自分の気持ち」と「相手を思う気持ち」の両方を考える活動につながります。
- 表現遊びや劇遊びにも向いており、海の世界を題材にした製作活動にも発展できます。


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