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あらすじ
むかしむかし、山の中に心優しい赤おにが住んでいました。
赤おには、人間と仲良くなりたいと思っていましたが、鬼というだけで怖がられてしまいます。
そんな赤おにのために、友だちの青おにはある作戦を考えます。
しかし、その作戦の裏には、深い友情と切ない別れがありました。
「本当の優しさとは何か」「相手を思いやる気持ち」「友だちを大切にする心」を教えてくれる日本の名作です。
本文
むかしむかし、
山の中に一匹の赤おにが住んでいました。
赤おには、
大きな体をしていました。
顔も怖く、
角も生えていました。
しかし、
心はとても優しいおにでした。
赤おには、
いつも思っていました。
「人間と仲良く暮らしたいな。」
「怖いおにではなく、優しいおにだと分かってほしいな。」
赤おには、
家の前に看板を立てました。
そこには、
こう書いてありました。
「私は人間と仲良くなりたいです。」
「遊びに来てください。」
しかし、
人間たちはその看板を見ると、
怖がって逃げてしまいました。
「おにがいる!」
「きっと怖いことをされるぞ。」
赤おには悲しくなりました。
「どうしたら僕の気持ちを分かってもらえるのだろう。」
そんな時、
友だちの青おにがやってきました。
青おには、
赤おにの悩みを聞きました。
「赤おにくん。」
「君は本当に優しい心を持っているよ。」
「きっと人間にも伝わる方法がある。」
青おには考えました。
そして、
ある作戦を思いつきました。
「僕が人間の前で悪いおにのふりをする。」
「そこへ君が来て、僕を追い払うんだ。」
「そうすれば、人間は君を優しいおにだと思ってくれる。」
赤おには言いました。
「でも、それでは君が悪者になってしまうよ。」
青おには笑いました。
「大丈夫。」
「君が幸せになれるなら、それでいいんだ。」
そして、
青おには作戦を実行しました。
人間の村へ行き、
わざと怖いおにのふりをしました。
人々が困っているところへ、
赤おにが現れました。
「やめるんだ!」
赤おには青おにを追い払いました。
人間たちは喜びました。
「赤おには優しいおにだったんだ!」
それから、
人間たちは赤おにと仲良くするようになりました。
赤おには、
ずっと願っていた人間との交流を楽しむことができました。
しかし、
赤おにはある日気付きました。
「青おにくんが来ない。」
心配になった赤おには、
青おにの家へ向かいました。
すると、
そこには一枚の手紙がありました。
「赤おにくんへ。」
「人間と仲良くできるようになって、本当によかったね。」
「でも、僕がいると人間たちは君を疑うかもしれない。」
「だから、僕は遠くへ行きます。」
赤おには、
手紙を読みました。
そして、
涙を流しました。
「青おにくん……。」
「僕のために、そこまでしてくれたんだね。」
赤おには、
青おにの優しさを忘れませんでした。
そして、
いつまでも青おにのことを大切な友だちとして思い続けました。
おしまい。
登場人物
赤おに
人間と仲良くなりたいと願う、心優しいおにです。
青おに
友だちの幸せを願い、自分が犠牲になるほど優しい心を持つおにです。
村の人々
最初は見た目で判断しますが、赤おにの本当の姿を知っていきます。
教訓
- 本当の優しさとは相手を思いやること。
- 友だちを大切にする気持ちは大きな力になる。
- 見た目だけで人を判断してはいけない。
- 誰かのために行動する心は尊い。
親子で話したいポイント
- 赤おにはどうして人間と仲良くなりたかったのかな?
- 青おにはなぜ自分が悪者になることを選んだのかな?
- 本当の友だちとはどんな人かな?
- 友だちのために何かしてあげたことはある?
保育士向け活用ポイント
- 友情や思いやり、相手の立場を考える力を育む教材になります。
- 子ども同士の関係づくりを考えるきっかけになります。
- 「仲間外れ」「見た目による判断」「相手を理解すること」など、現代の保育にもつながるテーマを含んでいます。
- インクルーシブ保育の視点では、「違うから怖い」「知らないから避ける」という気持ちに向き合い、一人ひとりを理解する大切さを考えることができます。
- 劇遊びでは赤おに・青おにそれぞれの気持ちを表現することで、感情理解や共感性を育む活動につながります。


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