狐火(きつねび)|世界の名作・昔話(日本の妖怪・怪異)
あらすじ
夜の山や野原で、遠くに青白い火がいくつも浮かんで見えることがあります。
昔の人々は、その不思議な光を狐の仕業だと考え、「狐火」と呼びました。
夜道に現れる、不思議な光のお話です。
本文
むかしむかし、ある夜のこと。
一人の男が、暗い山道を歩いていました。
あたりは真っ暗で、月明かりだけが道を照らしています。
すると遠くに、小さな光が見えました。
「誰かが明かりを持っているのかな?」
男が見つめていると、一つだった光が二つ、三つと増えていきました。
青白い火が、まるで空中に浮かんでいるように並んでいます。
「こんな夜中に、いったい何だろう」
男は不思議に思い、光のほうへ近づいてみました。
ところが、男が近づくと火は少しずつ遠ざかっていきます。
男が走ると、火も遠ざかります。
男が止まると、火も止まります。
いくら追いかけても、近づくことができません。
だんだん怖くなった男は、火を追うのをやめ、急いで村へ戻りました。
男から話を聞いた村人たちは言いました。
「それは狐火だよ」
昔の人々は、夜の野原や山道に現れる不思議な光を、狐がともしている火だと考えていました。
それからも狐火は、夜になると野山のどこかに現れたということです。
おしまい。
登場人物
男
夜の山道で狐火を見つけ、その光を追いかけた人物。
狐火
夜の野原や山道に現れると伝えられている、不思議な青白い火。
村人たち
狐火についての言い伝えを知っている人々。
教訓
暗い場所では、周囲をよく見ながら慎重に行動することが大切です。
昔の人々が、自然の中で起こる不思議な出来事をどのように捉えていたのかを知ることもできます。
親子で話したいポイント
暗い夜に、青白い光が浮かんでいたらどう思う?
男はどうして狐火を追いかけたのかな?
自然の中で「不思議だな」と思ったものはありますか?
保育士向け活用ポイント
光や影、夜をテーマにした表現遊びのきっかけとして活用できます。
懐中電灯を使った影遊びや、暗い画用紙と絵の具を使った夜空の製作などにもつなげられます。


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