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あらすじ
むかしむかし、森の王様であるライオンが、昼寝をしていました。
そこへ一匹の小さなねずみが通りかかり、うっかりライオンの上を走ってしまいます。
怒ったライオンはねずみを捕まえますが、「いつか必ず恩返しをします」というねずみの言葉を信じて逃がしてあげました。
それからしばらくして、本当にライオンが困る出来事が起こります。
「どんな人にも良いところがあること」「小さな親切は大きな助けにつながること」を伝える世界の名作です。
本文
むかしむかし、広い森に一頭の大きなライオンが住んでいました。
ライオンは森の王様です。
ある日の昼下がり。
ライオンは木陰で気持ちよさそうに眠っていました。
その時、一匹の小さなねずみが走ってきました。
「あっ!」
ねずみは夢中で走っていたため、ライオンの背中をぴょんと飛び越えてしまいました。
ライオンは目を覚ましました。
「だれだ!」
大きな前足で、ねずみをつかまえます。
ねずみは震えながら言いました。
「ごめんなさい!」
「わざとではないんです。」
「どうか命だけは助けてください。」
ライオンは笑いました。
「お前のような小さなねずみに、何ができる。」
すると、ねずみは一生懸命言いました。
「いつか、きっと恩返しをします。」
ライオンは思わず笑ってしまいました。
「はっはっは!」
「おもしろい。」
「いいだろう。」
「今回は特別に逃がしてやる。」
ねずみは何度も頭を下げました。
「ありがとうございます!」
それから数日後のことです。
ライオンは森を歩いていると、狩人が仕掛けた大きな網にかかってしまいました。
「しまった!」
どれだけ力を入れても、網は切れません。
ライオンは大きな声で助けを呼びました。
「誰か助けてくれ!」
その声を聞いたのは、あの小さなねずみでした。
「今行きます!」
ねずみは急いで駆けつけると、鋭い歯で網をかじり始めました。
カリカリ。
カリカリ。
少しずつ網が切れていきます。
やがて、大きな穴が開きました。
ライオンは無事に外へ出ることができました。
「助かった!」
ライオンはねずみを見つめて言いました。
「お前の言った通りだった。」
「小さくても、人を助ける力はあるんだな。」
ねずみは笑顔で答えました。
「困った時は、お互いさまです。」
それからライオンとねずみは、とても仲の良い友だちになりました。
森のみんなも、お互いに助け合いながら暮らすようになったそうです。
おしまい。
登場人物
ライオン
森の王様。最初はねずみを見下していましたが、助けられたことで考えが変わります。
ねずみ
小さな体でも勇気と優しさを持つ主人公。約束を守り、ライオンを助けます。
狩人
森に網を仕掛ける人物です。
教訓
- 小さな力でも、誰かの役に立つことができる。
- 人を見た目や力だけで判断してはいけない。
- 親切にしたことは、いつか自分に返ってくる。
親子で話したいポイント
- ライオンは、どうしてねずみを助けたのかな?
- ねずみは、どうして恩返しをしたのかな?
- 小さなお友だちでも助けてもらったことはある?
- あなたなら、困っている人にどんなことができるかな?
保育士向け活用ポイント
- 「助け合い」や「思いやり」をテーマにした読み聞かせにおすすめです。
- 一人ひとりに得意なことがあることや、多様性を認め合う大切さを子どもたちと考えるきっかけになります。
- 異年齢保育やグループ活動の導入として、「みんなで協力すること」の大切さを伝える教材として活用できます。
- 保育者自身が「子どもの小さな力や成長を信じて待つこと」の大切さを振り返る機会にもなる作品です。


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