うさぎとかめ|世界の名作・昔話(イソップ童話)

世界の名作・昔話

読む時間の目安:約5分

あらすじ

むかしむかし、とても足の速いうさぎと、ゆっくり歩くかめがいました。

うさぎは自分の足の速さを自慢して、いつもかめをからかっていました。

そんなある日、かめが言いました。

「それなら、ぼくと競走してみませんか?」

うさぎとかめの競走が始まります。

足の速いうさぎが勝つと思われましたが、思いがけない結末が待っていました。


本文

むかしむかし、広い野原に、うさぎとかめが住んでいました。

うさぎは、とても足が速いことで有名でした。

野原を走れば、あっという間に遠くまで行ってしまいます。

うさぎは自分の足の速さが自慢でした。

ある日、ゆっくり歩いているかめを見つけました。

「かめくんは、本当に歩くのが遅いね。」

「そんなにゆっくりじゃ、日が暮れちゃうよ。」

うさぎは笑いました。

けれど、かめは怒りません。

しばらく考えてから言いました。

「それなら、ぼくと競走してみませんか?」

うさぎはびっくりしました。

そして、大笑いしました。

「ぼくとかめくんが競走?」

「いいよ。やってみよう!」

二人が競走すると聞いて、森の動物たちが集まってきました。

きつねがスタートの合図をします。

「位置について。」

「よーい、スタート!」

うさぎは勢いよく飛び出しました。

ぴょん!

ぴょん!

ぴょーん!

あっという間に、かめの姿が見えなくなりました。

一方のかめは、

のっそり。

のっそり。

一歩ずつ歩いていきます。

しばらく走ったうさぎは、後ろを振り返りました。

「かめくんは、まだあんなところだ。」

うさぎは木陰を見つけました。

「これだけ離れていれば大丈夫。」

「ちょっとくらい休んでも勝てるよ。」

うさぎは木の下に寝転びました。

風がそよそよと吹いて、とてもいい気持ちです。

「少しだけ……。」

うさぎは目を閉じました。

すると、いつの間にかぐっすり眠ってしまいました。

その間も、かめは歩いていました。

のっそり。

のっそり。

一歩ずつ進んでいきます。

やがて、眠っているうさぎのところまでやってきました。

かめはうさぎを追い越しても、そのまま歩き続けました。

ゴールはもうすぐです。

「あと少し。」

かめは一歩ずつ進みます。

そして、ついにゴールへたどり着きました。

「やった!」

「かめくんの勝ちだ!」

森の動物たちは大喜びです。

大きな歓声が野原に響きました。

「わあー!」

その声を聞いて、うさぎが目を覚ましました。

「しまった!」

うさぎは飛び起きると、ものすごい速さで走り出しました。

けれど、もう間に合いません。

ゴールには、かめが待っていました。

うさぎは、かめの前でしょんぼりしました。

「ぼくの負けだ。」

かめはにっこり笑いました。

こうして、うさぎとかめの競走は、かめの勝ちとなりました。

おしまい。


登場人物

うさぎ

とても足の速いうさぎです。

自分なら簡単に勝てると思い、競走の途中で眠ってしまいます。

かめ

ゆっくり歩くかめです。

競走が始まってからも、一歩ずつゴールへ向かって歩き続けます。

森の動物たち

うさぎとかめの競走を見守る動物たちです。


親子で話したいポイント

  • うさぎは、どうして途中で眠ってしまったのかな?
  • かめは、どんな気持ちで歩いていたと思う?
  • うさぎが眠らなかったら、競走はどうなっていたかな?
  • うさぎとかめ、どちらになって競走してみたい?

保育士向け活用ポイント

うさぎの「ぴょん、ぴょん」と、かめの「のっそり、のっそり」の違いをつけると、子どもたちも楽しみながら聞きやすいお話です。

読み聞かせだけでなく、うさぎとかめになりきって歩いたり走ったりする身体遊びにもつなげられます。

「どっちが勝つと思う?」と途中で子どもたちに聞いてみるのも楽しめます。

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