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あらすじ
むかしむかし、海の中にたくさんの小さな魚たちが暮らしていました。
その中に、体が真っ黒な小さな魚、スイミーがいました。
仲間たちは大きな魚に襲われ、スイミーだけが生き残ります。
ひとりぼっちになったスイミーは、広い海を旅する中で美しい世界や不思議な生き物たちに出会います。
そして最後には、仲間と力を合わせることで、大きな敵にも立ち向かえることを知ります。
「一人ひとり違う個性には意味があること」「仲間と協力する力の大切さ」を伝える世界的な名作です。
本文
むかしむかし、
広い海の中に、
小さな魚たちの兄弟が暮らしていました。
みんな赤い色をした、
かわいい魚でした。
その中に、
一匹だけ違う魚がいました。
名前は、
スイミー。
スイミーは、
兄弟たちとは違い、
体が真っ黒でした。
でも、
泳ぐことは誰よりも上手でした。
ある日、
いつものように魚たちが海の中で遊んでいると、
大きな魚がやってきました。
大きな魚は、
小さな魚たちを一気に飲み込んでしまいました。
スイミーだけは、
素早く逃げることができました。
しかし、
仲間たちはいなくなってしまいました。
スイミーは、
ひとりぼっちになりました。
「みんなはどこへ行ってしまったんだろう。」
「寂しいな。」
スイミーは、
海の中をひとりで泳ぎました。
悲しい気持ちでしたが、
旅をするうちに、
たくさんの美しいものに出会いました。
きらきら光る海藻。
虹色のくらげ。
ふわふわ泳ぐ不思議な生き物。
海の中には、
知らなかった世界が広がっていました。
スイミーは思いました。
「海ってこんなに素敵な場所なんだ。」
ある日、
スイミーは、
自分と同じくらい小さな赤い魚たちを見つけました。
「こんにちは。」
スイミーが声をかけると、
魚たちは言いました。
「こんにちは。」
「でも、怖くて外に出られないの。」
「大きな魚がいるから。」
スイミーは考えました。
「僕たちは小さい。」
「でも、みんなで力を合わせれば何かできるかもしれない。」
スイミーは仲間たちに言いました。
「みんなで一緒に泳ごう。」
「大きな魚みたいに見せるんだ。」
魚たちは練習しました。
みんなが同じ方向へ泳ぎ、
一つの大きな形になるようにしました。
そして、
スイミーは言いました。
「僕が目になるよ。」
体が黒いスイミーは、
大きな魚の目の役割をしました。
小さな魚たちは集まり、
大きな魚の形になりました。
それは、
本物の大きな魚に見えました。
そこへ、
また大きな魚がやってきました。
しかし、
今度は違いました。
大きな魚は驚きました。
「なんて大きな魚だ!」
「これはかなわないぞ。」
そして、
逃げていきました。
小さな魚たちは喜びました。
「僕たちにもできた!」
「みんなで力を合わせたからだね。」
スイミーも嬉しくなりました。
自分の黒い体も、
みんなと違うことも、
大切な役割だったのです。
それから、
小さな魚たちは、
仲良く海の中で暮らしました。
おしまい。
登場人物
スイミー
体が黒い小さな魚。
仲間とは違う個性を持ちながら、知恵と勇気で仲間を助ける主人公です。
赤い魚たち
小さな魚の仲間たち。
協力することで大きな力を発揮します。
大きな魚
小さな魚たちにとっての困難や恐怖を象徴する存在です。
教訓
- 一人ひとり違う個性には意味がある。
- 小さな力でも集まれば大きな力になる。
- 仲間と協力することで困難を乗り越えられる。
- 自分の得意なことを活かすことが大切。
親子で話したいポイント
- スイミーはどうして仲間を助けることができたのかな?
- みんなと違うところは悪いことかな?
- 自分の得意なことは何かな?
- 友だちと協力した経験はあるかな?
保育士向け活用ポイント
- 協同性や自己肯定感を育む教材として活用できます。
- 「みんな同じでなければいけない」ではなく、一人ひとり違う役割や良さがあることを伝えられます。
- インクルーシブ保育の考え方とも非常に相性が良く、子どもの個性や特性を認める活動につながります。
- 集団活動では、得意・不得意がある中で、それぞれが役割を持つことの大切さを考えるきっかけになります。
- 劇遊びや表現活動では、魚たちの動きを考えたり、海の世界を表現したりすることで、創造力や協調性を育むことができます。
- 保育者自身も「できない部分」だけを見るのではなく、その子が持つ強みや役割を見つける視点を持つことが大切です。


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