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あらすじ
むかしむかし、東北のある村に、貧しいけれど心優しい娘が暮らしていました。
娘は一頭の馬を大切に育て、まるで家族のように仲良く暮らしていました。
しかし、その幸せな日々に大きな変化が訪れます。
悲しい出来事の中でも、互いを思いやる気持ちが人々の心に残り、「おしらさま」として語り継がれるようになりました。
本文
むかしむかし、山深い村に、一人の娘が父親と暮らしていました。
その家は決して裕福ではありませんでした。
畑で作物を育て、少ない食べ物を分け合いながら、毎日一生懸命暮らしていました。
娘には、大切な友だちがいました。
それは、一頭の白い馬でした。
娘は小さい頃から、その馬をとても大切にしていました。
毎日、馬に草を食べさせ、水をあげ、優しく話しかけました。
「今日も元気だったね。」
「いつもそばにいてくれてありがとう。」
馬もまた、娘のことを慕っていました。
村の人たちは言いました。
「まるで家族みたいだね。」
娘にとって、馬はただの動物ではありませんでした。
寂しい時にはそばにいてくれる、大切な存在だったのです。
ある日のことです。
村に大きな出来事が起こりました。
娘の父親は、家のために働くことが増え、疲れた様子を見せるようになりました。
娘は心配しました。
「お父さん、大丈夫?」
父親は笑って答えました。
「大丈夫だよ。家族が元気なら、それで十分だ。」
そんな中、父親は娘に言いました。
「もう少し大きくなったら、立派な人になって幸せになるんだよ。」
娘はうなずきました。
「うん。お父さんも元気でいてね。」
しかし、ある日、悲しい出来事が起こりました。
大切にしていた馬をめぐって、家族の間に困ったことが起きてしまったのです。
娘は馬のことを心から心配しました。
「この子は私の大切な友だちです。」
娘は一生懸命願いました。
「どうか幸せでいてほしい。」
その思いは、村の人々の心にも届きました。
人々は、娘と馬の深い絆を忘れませんでした。
そして、木で作った二つの人形を作りました。
一つは馬の姿。
もう一つは人の姿。
それを「おしらさま」と呼び、大切に祀るようになりました。
おしらさまは、家族や大切な人とのつながりを守る神様として、長く伝えられていきました。
村の人々は、おしらさまを見るたびに思い出しました。
「大切なものを思う心。」
「優しく接する気持ち。」
「命あるものを大切にすること。」
それは、時代が変わっても忘れてはいけない大切な心でした。
おしまい。
登場人物
- 娘
馬を家族のように大切にする心優しい女性。 - 父親
娘を思いやり、家族のために働く父。 - 白い馬
娘にとって大切な友だちであり、家族のような存在。 - 村の人々
娘と馬の絆を後世へ伝えた人々。
教訓
- 命あるものを大切にする心を持つ。
- 家族や友だちとの絆を大切にする。
- 思いやりの気持ちは人の心に残り続ける。
親子で話したいポイント
- 大切な友だちや家族は誰かな?
- 動物にも気持ちはあると思う?
- 優しくしてもらった経験はある?
保育士向け活用ポイント
- 動物愛護や命の大切さを考える教材として活用できます。
- 「大切な存在」をテーマにした保育活動へ発展できます。
- 年長児では「自分にとって大切なもの」を描く活動につなげられます。


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