あらすじ
たくさんの鼠が集まり、寺や倉を荒らすという怪談があります。
大量の鼠が一斉に現れる恐ろしさから、昔の人々は「鉄鼠」という妖怪の話を作りました。
小さな生き物も、数が増えると大きな脅威になる。そんな恐ろしさを描いた、少し不気味な妖怪譚です。
本文
むかしむかし、山の中に古い寺がありました。
寺には、たくさんのお米が保管されていました。
ある夜、僧侶が本堂を見回っていると、どこからか物音が聞こえてきました。
「カサカサ、カサカサ。」
「何の音だろう?」
音はだんだん大きくなっていきます。
すると、床の隙間から一匹の鼠が顔を出しました。
「なんだ、鼠か。」
僧侶はほっとしました。
ところが、次の瞬間です。
一匹、二匹、十匹、百匹……。
次から次へと鼠が現れます。
あっという間に、寺の中は鼠でいっぱいになりました。
鼠たちは米袋を破り、木の柱をかじり、紙の書物まで荒らしていきます。
「大変だ!」
僧侶たちは必死になって鼠を追い払いました。
けれど、いくら追い払っても鼠は減りません。
その様子を見た村人たちは言いました。
「これは普通の鼠ではない。鉄鼠という妖怪だ。」
それでも鼠たちは寺の中を走り回り、なかなか姿を消しませんでした。
おしまい。
登場人物
僧侶たち
寺を守ろうとする人々。
村人たち
寺で起きた異変について考える人々。
鉄鼠
大量の鼠の姿で現れるとされる妖怪。
教訓
小さな問題も、早めに対処することが大切。
周囲と協力して環境を整えることが重要。
異変に気づいたら、そのままにしない。
親子で話したいポイント
鼠がたくさん増えたら、どうしたらいい?
小さな変化に気づいたら、誰に伝える?
みんなで力を合わせると、何ができるかな?
保育士向け活用ポイント
「整理整頓」「環境を大切にする」「異変に気づく」といったテーマに活用できます。
自然や生き物を観察する活動や、衛生について考えるきっかけにもつなげられます。


コメント