あらすじ
古い家の座敷に現れるという、子どもの姿をした妖怪「座敷わらし」。
座敷わらしがいる家には福が訪れ、いなくなると家運が傾くとも言われています。
本文
むかしむかし、ある古い家に、不思議な子どもの姿をしたものが住んでいました。
ふだん、家の人にはその姿が見えません。
けれど夜になると、廊下から小さな足音が聞こえてきます。
「ぱたぱた、ぱたぱた……」
ある晩、家の子どもが座敷で遊んでいました。
ふと見ると、部屋の隅に見知らぬ子どもが座っています。
「あなた、誰?」
たずねると、その子はにっこり笑いました。
そして、いつの間にか姿を消してしまいました。
子どもは家の大人たちに話しましたが、誰も信じてくれません。
ところが、それからというもの、家には良いことが続きました。
仕事はうまくいき、家族も元気に暮らしていました。
その話を聞いた村の人たちは言いました。
「きっと座敷わらしだ。座敷わらしがいる家には、福が来るというからな」
しかし、ある日を境に、その子どもの姿は見えなくなりました。
夜になっても、
「ぱたぱた、ぱたぱた……」
という足音は、もう聞こえてきません。
それから家では仕事が減り、元気だった家族も少しずつ寂しくなっていきました。
座敷わらしは、いつの間にかその家からいなくなってしまったのでした。
おしまい。
登場人物
座敷わらし
家の座敷に現れるとされる、子どもの姿をした妖怪。
家族
座敷わらしが住む家で暮らす人々。
教訓
座敷わらしは、古くから家に福をもたらす存在として語られてきました。
姿が見えなくても聞こえてくる足音や、いつの間にか現れて消える不思議さが残る妖怪のお話です。
親子で話したいポイント
- 座敷わらしがいたら、何をしてみたい?
- 座敷わらしは、どんな子どもだと思う?
- 夜に「ぱたぱた」と足音が聞こえたら、どうする?
保育士向け活用ポイント
怖い妖怪とは少し違う、「家に福をもたらす妖怪」として楽しめるお話です。
読み聞かせのあとに座敷わらしの姿を想像したり、「どんな家に住んでいるのかな」と話したりして、絵や造形遊びにつなげることもできます。


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