あらすじ
古い障子の穴から、たくさんの目がこちらを見ているという妖怪「目目連」。
誰もいないはずなのに、どこかから見られている。そんな不気味さを感じさせる妖怪です。
本文
むかしむかし、一人の男が古い家に引っ越してきました。
家には、古びた障子がありました。
障子の紙は、ところどころ破れています。
ある夜のこと。
男が部屋で本を読んでいると、ふと誰かの視線を感じました。
「誰かいるのか?」
男は振り返りました。
けれど、そこには誰もいません。
「気のせいか……」
男は、もう一度本を読み始めました。
ところが、また誰かに見られているような気がします。
男はゆっくりと顔を上げ、障子を見ました。
すると――
破れた穴の一つから、小さな目がこちらを見ています。
「えっ?」
男は目をこらしました。
すると、隣の穴にも目があります。
その隣にも。
さらにその隣にも。
目、目、目……。
気がつけば、障子いっぱいの目が、じっと男を見つめていました。
「うわあっ!」
男は驚いて、部屋から飛び出しました。
障子に現れたたくさんの目。
それが「目目連」だったということです。
おしまい。
登場人物
男
古い家へ引っ越し、目目連に出会った人物。
目目連
古い障子の穴に、たくさんの目となって現れる不思議な妖怪。
教訓
古びた障子に開いたたくさんの穴。
暗い部屋で眺めているうちに、それが誰かの目のように見えてきたのかもしれません。
身近なものが、ふと不思議なものに見えてしまう。そんな想像から生まれたような妖怪です。
親子で話したいポイント
- 障子の穴が目に見えたのは、どうしてかな?
- 暗いところでは、何が怖く見える?
- 自分なら、身近なものからどんな妖怪を想像する?
保育士向け活用ポイント
身近な形を別のものに見立てる遊びや、影遊び、造形活動などにつなげやすいお話です。
「これが妖怪に見えたら、どんな姿になる?」と問いかけながら、子どもたちが自由に妖怪を考えたり描いたりする活動にも広げられます。


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