小袖の手(こそでのて)|世界の名作・昔話(日本の妖怪)
あらすじ
古い着物の袖から、突然人の手が伸びてくるという妖怪「小袖の手」。
長く大切に使われてきた着物に残る思いが、不思議な姿となって現れたともいわれています。
本文
むかしむかし、ある家に一枚の古い着物がありました。
その着物は、長い間大切に使われてきたものでした。
ある日のこと。
家の人が棚の奥からその着物を見つけ、久しぶりに広げてみました。
すると、袖の中から何かがゆっくりと出てきました。
「えっ?」
よく見ると、それは人の手でした。
「きゃあ!」
家の人が驚いて着物から離れると、その手はすっと袖の中へ消えていきました。
次の日。
家の人がおそるおそる着物を広げてみると、また袖から手が伸びてきました。
「この着物には、何か思いが残っているのではないか」
話を聞いた村の人々は、そう考えました。
古い着物は、これまで何人もの人が身につけ、大切にしてきたものです。
その着物にどんな思いが残っていたのかは、誰にもわかりません。
けれど、それからも古い小袖の中には、ときどき不思議な手が現れたということです。
おしまい。
登場人物
小袖の手
古い着物の袖から現れると伝えられている、不思議な手の妖怪。
家の人
棚の奥から古い着物を見つけ、小袖の手を目撃した人物。
教訓
長く使われてきた物には、それぞれの歴史や思い出があります。
身の回りの物を大切にすることについて考えるきっかけになるお話です。
親子で話したいポイント
ずっと大切にしているものはある?
昔から使われているものには、どんな思い出があるのかな?
もし古い着物の袖から手が出てきたら、どうする?
保育士向け活用ポイント
昔の衣服や暮らしについて知るきっかけとして活用できます。
着物や布の模様を観察したり、さまざまな布を使って妖怪を作ったりする表現遊びにもつなげられます。


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