読む時間の目安:約12分
あらすじ
むかしむかし、アメリカの広い大地に、ドロシーという女の子が暮らしていました。
ある日、大きな竜巻によって家ごと遠い不思議な国へ飛ばされてしまいます。
元の家へ帰るため、ドロシーは「オズの魔法使い」に会う旅に出ます。
旅の途中で、かかし、ブリキの木こり、ライオンと出会い、仲間になります。
それぞれが「自分には足りないものがある」と思っていましたが、旅を通して本当は自分の中に大切な力を持っていたことに気づきます。
「勇気は自分の中にあること」「仲間と支え合うことの大切さ」を伝える世界の名作です。
本文
むかしむかし、
アメリカの広い草原の近くに、
ドロシーという女の子が住んでいました。
ドロシーは、
叔父さんと叔母さんと一緒に、
小さな家で暮らしていました。
ある日のことです。
空が急に暗くなりました。
風が強く吹き始め、
大きな竜巻がやってきました。
「大変だ!」
ドロシーが気づいた時には、
家ごと空へ巻き上げられていました。
ぐるぐる回りながら、
家は遠い遠い場所へ運ばれていきました。
やがて、
ドン!
という大きな音とともに、
家は地面に着きました。
そこは、
今まで見たことのない不思議な国でした。
色とりどりの花。
不思議な生き物。
見たことのない景色。
ドロシーは驚きました。
しかし、
すぐに家へ帰りたくなりました。
「どうしたら帰れるのかな。」
すると、
村の人が教えてくれました。
「エメラルドの都へ行けば、
オズの魔法使いが助けてくれるでしょう。」
ドロシーは決心しました。
「オズの魔法使いに会いに行こう。」
ドロシーは、
長い道のりを歩き始めました。
途中で、
一本の道に立つかかしに出会いました。
「こんにちは。」
ドロシーが声をかけると、
かかしは言いました。
「僕は頭がないから、
知恵が欲しいんだ。」
ドロシーは言いました。
「一緒にオズの魔法使いにお願いしに行こう。」
二人は仲間になりました。
次に出会ったのは、
ブリキの木こりでした。
「僕には心がないんだ。」
ブリキの木こりは悲しそうに言いました。
「優しい心が欲しい。」
ドロシーは言いました。
「一緒に行けば、
きっと願いが叶うよ。」
さらに旅を続けると、
大きなライオンが現れました。
ライオンは怖そうに見えました。
しかし、
本当はとても臆病でした。
「僕は勇気がないんだ。」
ライオンは言いました。
ドロシーは笑顔で言いました。
「一緒に行こう。」
こうして、
4人の仲間は旅を続けました。
途中で、
困難なことがたくさんありました。
危険な道。
怖い出来事。
諦めたくなる時もありました。
でも、
4人は助け合いました。
かかしは考える力で仲間を助けました。
ブリキの木こりは優しい心で仲間を守りました。
ライオンは勇気を出して仲間を助けました。
そして、
ついにエメラルドの都へたどり着きました。
オズの魔法使いに会うと、
みんなはお願いしました。
「知恵が欲しい。」
「心が欲しい。」
「勇気が欲しい。」
「家へ帰りたい。」
すると、
オズの魔法使いは言いました。
「本当に必要なものは、
すでにあなたたちの中にあります。」
かかしは、
旅の中でたくさん考えていました。
ブリキの木こりは、
仲間を大切にしていました。
ライオンは、
怖くても立ち向かっていました。
みんな、
自分が欲しかったものを、
すでに持っていたのです。
ドロシーも気づきました。
「私が帰りたい場所は、
ずっと大切に思っていた場所だったんだ。」
そして、
仲間たちはそれぞれの道へ進みました。
ドロシーは、
大切な人たちのもとへ帰ることができました。
旅で出会った仲間との思い出は、
いつまでも心に残りました。
おしまい。
登場人物
ドロシー
故郷へ帰るため、勇気を持って旅をする主人公です。
かかし
知恵が欲しいと思っていますが、実は考える力を持っています。
ブリキの木こり
心が欲しいと思っていますが、仲間を思いやる優しさを持っています。
ライオン
勇気がないと思っていますが、困難に立ち向かう力を持っています。
オズの魔法使い
自分自身の力に気づかせる存在です。
教訓
- 本当に必要な力は、自分の中にある。
- 仲間と協力すると大きな力になる。
- 苦手だと思っていることにも、自分だけの良さがある。
- 勇気を出して挑戦することが大切。
親子で話したいポイント
- かかしは本当に知恵がなかったのかな?
- ライオンはどうして勇気を出せたのかな?
- 自分の得意なことは何かな?
- 友だちと協力するとできることは何かな?
保育士向け活用ポイント
- 自己肯定感や主体性を育む教材として活用できます。
- 子どもは「できない部分」に目が向きやすいですが、実際には一人ひとりが異なる強みを持っています。
- かかし、木こり、ライオンの姿は、子どもの個性や成長過程にも重なります。
- 「できないから支える」だけではなく、「その子が持っている力を信じる」関わりの大切さを考えるきっかけになります。
- 仲間と協力しながら課題を乗り越える姿は、幼児期の協同性の育ちとも関連します。
- 劇遊びや表現活動にも発展させやすく、役になりきる中で想像力やコミュニケーション力を育てられます。


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