読む時間の目安:約10分
あらすじ
むかしむかし、とても仲の良い幼なじみのカイとゲルダが暮らしていました。
ある日、カイは雪の女王に連れ去られてしまいます。
ゲルダは、大好きな友だちを助けるため、一人で長い旅に出ることを決意しました。
たくさんの困難を乗り越えながらも、ゲルダは決してあきらめませんでした。
「本当の優しさ」「友情」「あきらめない心」の大切さを伝える世界の名作です。
本文
むかしむかし、小さな町にカイとゲルダという仲良しの子どもがいました。
二人は毎日のように一緒に遊び、
花を育てたり、
本を読んだりして過ごしていました。
冬になると、一面が真っ白な雪景色になります。
ある日のこと。
窓の外に、美しい雪の女王が現れました。
雪の女王は静かにカイへ手を差し伸べました。
「こちらへおいで。」
不思議な力に導かれるように、カイは雪の女王と一緒に遠い北の国へ行ってしまいました。
町の人たちは言いました。
「もう帰ってこないかもしれない。」
でも、ゲルダは首を振りました。
「私は信じています。」
「きっとカイを連れて帰ります。」
ゲルダは一人で旅に出ました。
大きな川を渡り、
美しい花畑を歩き、
深い森を抜けました。
旅の途中では、優しい人たちが食べ物を分けてくれたり、
道を教えてくれたりしました。
ゲルダは何度も、
「ありがとうございます。」
と頭を下げました。
やがて、雪と氷に包まれたお城へたどり着きます。
そこには雪の女王と、
冷たい表情になったカイがいました。
カイの心は氷のように冷たくなっていたのです。
ゲルダはそっと近づきました。
「カイ。」
「私は迎えに来たよ。」
カイは何も答えません。
ゲルダは悲しくなりました。
でも、あきらめませんでした。
「あなたは私の大切な友だち。」
そう言って、カイの手を優しく握りました。
ゲルダのあたたかい涙が、カイの手に落ちました。
その瞬間。
カイの心を閉ざしていた氷が、少しずつ溶け始めました。
「ゲルダ……。」
カイはゆっくり笑顔を取り戻しました。
雪の女王も静かに二人を見つめます。
「本当の優しさには勝てないのですね。」
そう言って、雪の国を去っていきました。
カイとゲルダは手をつなぎ、故郷へ帰りました。
町の人たちは大喜びです。
二人はこれまで以上に、お互いを思いやる気持ちを大切にしながら暮らしました。
おしまい。
登場人物
ゲルダ
主人公の女の子。大切な友だちを助けるため、一人で旅に出る勇気を持っています。
カイ
ゲルダの幼なじみ。雪の女王によって心が冷たくなってしまいます。
雪の女王
北の国に住む不思議な女王。美しく冷たい心を持っています。
旅で出会う人たち
ゲルダを励まし、助けてくれる心優しい人々です。
教訓
- 本当の優しさは、人の心を動かす力がある。
- 大切な人を思う気持ちは、大きな勇気につながる。
- あきらめずに行動することで、未来は変えられる。
親子で話したいポイント
- ゲルダは、どうして最後まであきらめなかったのかな?
- お友だちが困っていたら、どんなことをしてあげたい?
- 「優しさ」って、どんなことだと思う?
- あなたにとって大切な人は誰かな?
保育士向け活用ポイント
- 「友情」や「思いやり」をテーマにした読み聞かせにおすすめです。
- 子どもたちと「困っている友だちにできること」を考える活動へつなげられます。
- 登場人物の気持ちを想像することで、共感性や感情理解を育む教材として活用できます。
- 冬の季節の読み聞かせや、雪・氷をテーマにした製作活動や自然遊びと組み合わせることもできます。


コメント