あらすじ
川や水辺に住み、人の前に突然現れるという妖怪「ひょうすべ」。
子どもを驚かせる、水辺の不思議な妖怪として語られてきました。
本文
むかしむかし、川の近くに小さな村がありました。
村の子どもたちは、川で遊ぶのが大好きでした。
けれど、大人たちはいつも言っていました。
「夕方になったら、川から離れるんだよ」
ある日のこと。
一人の子どもが、夕方になっても川に残って遊んでいました。
あたりはだんだん暗くなっていきます。
すると、水の中から音がしました。
「ざぶん」
「誰?」
子どもが声をかけても、返事はありません。
しばらくすると、水辺から小さな影が顔を出しました。
「ひょうすべだぞ」
子どもはびっくりして、村へ向かって逃げ出しました。
振り返ると、ひょうすべの姿はもうありません。
水の中へ消えてしまったようです。
子どもが村へ戻って出来事を話すと、大人たちは言いました。
「だから、暗くなる前に帰りなさいと言ったんだよ」
それから子どもは、夕方になる前に川から帰るようになったということです。
おしまい。
登場人物
子ども
川で遊ぶことが大好きで、遅くまで川に残ってしまった子ども。
ひょうすべ
川や水辺に現れるとされる、不思議な妖怪。
村の大人たち
子どもに、暗くなる前に川から帰るよう伝えている人々。
教訓
川や沼には、深い場所や流れの速い場所があります。
ひょうすべのような妖怪の話には、昔の人々が感じていた水辺への恐れや、水の怖さが重ねられていたのかもしれません。
親子で話したいポイント
- 川で遊ぶときに気をつけることは何?
- 暗くなる前に帰るのはなぜ?
- ひょうすべは、どんな姿をしていると思う?
保育士向け活用ポイント
水遊びや川遊びについて話すきっかけにしやすい妖怪のお話です。
読み聞かせのあとに「川にはどんな危ないところがあるかな?」と子どもたちと話したり、想像したひょうすべの姿を絵に描いたりする活動にもつなげられます。


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