親指姫|世界の名作・昔話

世界の名作・昔話
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あらすじ

むかしむかし、子どもが欲しいと願っていた一人の女性がいました。

ある日、不思議な花の中から、親指ほどの小さな女の子が生まれます。

「親指姫」と名付けられたその子は、さまざまな出会いと別れを経験しながら、自分らしく生きられる場所を探して旅をします。

「自分らしく生きること」「優しさと思いやりを忘れないこと」の大切さを伝える世界の名作です。


本文

むかしむかし、ある村に一人の優しい女性が住んでいました。

女性は毎日願っていました。

「小さくてもいいから、子どもがいてくれたらいいのに。」

ある日、不思議な魔法使いから、一粒の花の種をもらいました。

「大切に育ててごらん。」

女性が種を植えると、美しい花が咲きました。

花びらをそっと開くと、

そこには親指ほどの小さな女の子が座っていました。

女性はとても喜びました。

「あなたの名前は親指姫ね。」

親指姫は明るく元気に育ちました。

花びらをベッドにし、

木の葉を舟にして遊びます。

ところが、ある夜のこと。

一匹のひきがえるがやって来ました。

「この子を息子のお嫁さんにしよう。」

ひきがえるは親指姫を連れて行ってしまいました。

でも、小鳥や魚たちが力を合わせて助けてくれました。

「早く逃げて!」

親指姫はみんなにお礼を言い、旅を続けました。

旅の途中では、

野ねずみの家に住んだり、

もぐらのお嫁さんになるよう勧められたりしました。

でも親指姫は、自分の心に正直でいたいと思っていました。

「私は、本当に幸せになれる場所へ行きたい。」

寒い冬の日。

親指姫は、傷ついたつばめを見つけました。

「大丈夫?」

親指姫は毎日つばめのお世話をしました。

春になると、つばめは元気になりました。

「助けてくれてありがとう。」

「一緒に空を飛ぼう。」

親指姫はつばめの背中に乗りました。

空の上には青い空。

美しい花畑。

きらきら光る川。

初めて見る景色に、親指姫は目を輝かせました。

やがて二人は、美しい花がたくさん咲く国へたどり着きました。

そこには、小さな花の妖精たちが暮らしていました。

妖精の王様は優しく言いました。

「ようこそ。」

「ここなら、あなたらしく暮らせます。」

親指姫は嬉しそうに微笑みました。

「やっと見つけた。」

「私が安心して笑える場所。」

それから親指姫は、美しい花々に囲まれながら、みんなと仲良く幸せに暮らしました。

おしまい。


登場人物

親指姫

親指ほどの小さな女の子。困難に負けず、自分らしく生きられる場所を探して旅をします。

女性

親指姫を大切に育てる優しい母親のような存在です。

つばめ

親指姫に助けられ、その恩返しとして新しい世界へ連れて行ってくれる心優しい鳥です。

ひきがえる

親指姫を自分の息子のお嫁さんにしようとする人物です。

野ねずみ

親指姫を家へ迎えますが、自分の考えを押し付けようとしてしまいます。

花の国の王様

親指姫を温かく迎え入れる妖精の王様です。


教訓

  • 自分らしく生きられる場所を大切にする。
  • 人に優しくすると、その優しさは巡ってくる。
  • 自分の気持ちを大切にしながら、人生を選ぶことが大切。

親子で話したいポイント

  • 親指姫は、どうして旅を続けたのかな?
  • 「自分らしい」って、どんなことだと思う?
  • 誰かを助けてあげたことはあるかな?
  • あなたが安心できる場所はどこかな?

保育士向け活用ポイント

  • 「自己肯定感」や「主体性」を育む読み聞かせにおすすめの作品です。
  • インクルーシブ保育の視点から、「一人ひとりが安心して過ごせる環境」について話し合うきっかけになります。
  • 動物や花が多く登場するため、自然への興味・関心を育む活動や製作遊びにも発展させやすい作品です。
  • 「自分の気持ちを伝えること」「相手の気持ちを大切にすること」を考える教材としても活用できます。

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