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あらすじ
むかしむかし、羊の番をしている一人の少年がいました。
毎日同じ仕事が続き、退屈になった少年は、村人を驚かせようと「オオカミが来た!」とうそをついてしまいます。
最初は村人たちも助けに来ますが、何度もうそを繰り返したことで、誰も信じてくれなくなってしまいました。
そして、本当にオオカミが現れた日、大変な出来事が起こります。
「うそをつかないこと」「信頼は毎日の積み重ねで生まれること」を伝える世界の名作です。
本文
むかしむかし、山の近くの村に、一人の少年が住んでいました。
少年の仕事は、羊の群れを見守ることです。
毎日、広い草原で羊たちと過ごしていました。
でも、ある日。
少年はため息をつきました。
「今日も同じだなあ。」
「少しくらい、おもしろいことがあったらいいのに。」
その時、いたずらを思いつきました。
少年は大きな声で叫びました。
「大変だー!」
「オオカミが来たぞー!」
村人たちはびっくりして、棒や道具を持って駆けつけました。
「どこだ!」
「羊は大丈夫か!」
ところが、オオカミはどこにもいません。
少年は笑いながら言いました。
「ごめんね。」
「うそだった!」
村人たちは困った顔をしました。
「こんなうそは、もうやめるんだよ。」
それから数日後。
少年はまた同じことをしました。
「オオカミが来たー!」
また村人たちは急いで駆けつけます。
でも、今回もオオカミはいません。
村人たちは言いました。
「もう信じられないよ。」
少年は少しだけ反省しました。
しかし、本当の出来事は、そのあとでした。
ある日の夕方。
草むらの向こうから、一匹のオオカミが現れたのです。
羊たちは驚いて逃げ回ります。
少年は必死に叫びました。
「助けて!」
「本当にオオカミが来た!」
でも村人たちは言いました。
「またうそだろう。」
誰も来てくれません。
少年は一人で羊たちを守ろうとしました。
しばらくして、自分で大きな音を立てたり、棒を振ったりしているうちに、オオカミは森の奥へ逃げていきました。
その後、村人たちが様子を見に来ました。
少年は涙を流しながら言いました。
「本当に来たんだ。」
「今までうそをついて、ごめんなさい。」
村人たちは静かにうなずきました。
「信頼は、一日ではできない。」
「でも、これからの行動で取り戻すことはできるよ。」
それから少年は、うそをつかず、毎日まじめに羊の世話をしました。
少しずつ村人たちも、また少年を信頼するようになりました。
少年は、本当の信頼は毎日の積み重ねで生まれることを学んだのでした。
おしまい。
登場人物
オオカミ少年
羊の番をする主人公。うそを繰り返したことで信頼を失いますが、自分の行動を見直して成長していきます。
村人たち
少年を助けようと何度も駆けつけますが、うそを繰り返されたことで信頼を失ってしまいます。
オオカミ
羊を狙って現れる動物です。
教訓
- うそを繰り返すと、信頼を失ってしまう。
- 信頼は毎日の行動によって築かれる。
- 間違えてしまっても、正しい行動を続けることで信頼は取り戻すことができる。
親子で話したいポイント
- 少年は、どうしてうそをついてしまったのかな?
- 村人たちは、どうして助けに来なかったのかな?
- 「信頼する」「信頼される」って、どんなことだと思う?
- もし自分が少年だったら、これからどう行動するかな?
保育士向け活用ポイント
- 「うそはいけない」だけで終わらず、「信頼関係は毎日の積み重ねで育つ」ことを子どもたちと考えるきっかけになります。
- 子どもの失敗を責めるのではなく、「どうしたら信頼を取り戻せるかな?」と前向きに話し合う教材として活用できます。
- クラスの約束やルールづくり、「お友だちとの信頼関係」について考える導入にもおすすめです。
- 保育者自身も、子どもとの信頼関係を築くうえで「約束を守る姿勢」の大切さを振り返る機会となる作品です。


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