瓜子姫(うりこひめ)

あ行
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あらすじ

むかしむかし、山里に住むおじいさんとおばあさんがいました。

ある日、おばあさんが川で大きな瓜を拾うと、その中から小さな女の子が現れます。

二人はその子を大切に育て、瓜子姫と名付けました。

美しく心優しい娘に成長した瓜子姫は、ある日、家を留守にしている間に、いたずら好きの天邪鬼(あまのじゃく)に狙われてしまいます。

本文

むかしむかし、山のふもとの小さな家に、おじいさんとおばあさんが仲良く暮らしていました。

二人には子どもがいませんでした。

毎日、

「元気な子どもがいたら、どんなに楽しいだろうね。」

と話していました。

ある暑い夏の日。

おばあさんが川へ洗濯に行くと、川上から大きな瓜が流れてきました。

ぷかぷか。

ぷかぷか。

おばあさんは不思議に思いました。

「まあ、立派な瓜だこと。」

おばあさんが拾い上げると、その瓜はとても良い香りがしました。

「おじいさんと一緒に食べよう。」

そう言って家へ持ち帰りました。

家に着いて、おじいさんと瓜を切ろうとした時です。

すると、瓜の中から小さな小さな女の子が現れました。

二人はびっくりしました。

「なんとかわいらしい子だろう。」

「これはきっと神様からの贈り物だ。」

おじいさんとおばあさんは、その女の子を大切に育てることにしました。

瓜から生まれたので、女の子は瓜子姫と名付けられました。

瓜子姫はすくすく育ちました。

とても優しく、働き者の娘になりました。

朝は早く起きて家の手伝いをします。

おばあさんのお仕事も手伝い、おじいさんのお話も楽しそうに聞きました。

そして、機織りがとても上手でした。

「トントン、カラリ。」

瓜子姫が織る布は、とても美しく、村の人たちも感心しました。

「なんて素敵な娘さんだろう。」

みんな瓜子姫のことが大好きでした。

ある日のことです。

おじいさんとおばあさんは、山へ出かけることになりました。

出発する前に、おじいさんは瓜子姫へ言いました。

「家に知らない人が来ても、決して戸を開けてはいけないよ。」

瓜子姫はうなずきました。

「分かりました。気をつけます。」

二人が出かけると、瓜子姫は一人で家に残りました。

いつものように機織りをしていると――。

トントン。

誰かが戸をたたきました。

「瓜子姫さん、こんにちは。」

外から声がします。

瓜子姫が見ると、そこには見たことのない人が立っていました。

その正体は、いたずら好きの天邪鬼でした。

天邪鬼は瓜子姫の美しさや優しさをうらやましく思っていました。

「仲良くしてほしい。」

そう言いながら、少しずつ瓜子姫に近づこうとしました。

しかし、瓜子姫は言いました。

「ごめんなさい。知らない人とはお話しできません。」

天邪鬼は困りました。

「どうしたら家の中へ入れるだろう。」

そこで天邪鬼は考えました。

そして、瓜子姫の真似をして家の中へ入ろうとしました。

しかし、瓜子姫は気づきました。

「あなたは本当の瓜子姫ではありません。」

天邪鬼は正体を見破られてしまいました。

慌てた天邪鬼は逃げ出しました。

その頃、おじいさんとおばあさんが家へ帰ってきました。

「瓜子姫、無事だったかい?」

瓜子姫は今日あったことを話しました。

おじいさんは言いました。

「よく知らない人についていかなかったね。」

おばあさんも、

「約束を守ることができて偉かったね。」

と褒めました。

瓜子姫は笑顔で答えました。

「おじいさんとおばあさんが教えてくれたからです。」

それからも瓜子姫は、優しく明るく暮らしました。

村の人たちは、瓜子姫のように思いやりのある心を大切にしました。

そして、家族を思う気持ちや、約束を守ることの大切さを忘れなかったということです。

おしまい。

登場人物

  • 瓜子姫
    瓜から生まれた心優しい娘。機織りが得意。
  • おじいさん
    瓜子姫を大切に育てる優しい老人。
  • おばあさん
    愛情いっぱいに瓜子姫を育てる老人。
  • 天邪鬼(あまのじゃく)
    人を困らせようとするいたずら好きな存在。

教訓

  • 知らない人には注意することが大切。
  • 家族との約束を守ることは自分を守ることにつながる。
  • 優しい心や努力は周りの人を幸せにする。

親子で話したいポイント

  • 知らない人に声をかけられたらどうする?
  • おじいさんとおばあさんは、どうして瓜子姫を大切にしたのかな?
  • 約束を守ると、どんないいことがあるかな?

保育士向け活用ポイント

  • 防犯教育(知らない人についていかない)への導入教材として活用できます。
  • 家族愛や信頼関係を考える読み聞かせに向いています。
  • 劇遊びでは、瓜子姫・天邪鬼・家族など役割が分かりやすく展開できます。

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