白雪姫|世界の名作・昔話(グリム童話)

世界の名作・昔話

読む時間の目安:約10分

あらすじ

むかしむかし、ある国に白雪姫という美しいお姫様がいました。

白雪姫の美しさをねたんだ女王は、白雪姫をお城から追い出そうとします。

森の奥へ逃げた白雪姫は、小さな家を見つけ、そこで七人の小人たちと暮らすことになりました。

ところが、白雪姫が生きていることを知った女王は、老婆に姿を変え、毒りんごを持って白雪姫のもとへ向かいます。


本文

むかしむかし、ある国に白雪姫というお姫様がいました。

白雪姫は、雪のように白い肌と、黒い髪を持つ美しい女の子でした。

白雪姫が幼いころに母親は亡くなり、やがて新しい女王がお城へやってきました。

女王は自分の美しさをとても誇りに思っていました。

そして毎日のように、不思議な鏡に尋ねます。

「鏡よ鏡。この世で一番美しいのは誰?」

鏡はいつも答えました。

「女王様です。」

女王はその答えを聞くたびに、満足していました。

ところが、白雪姫が成長したある日のこと。

女王はいつものように鏡に尋ねました。

「鏡よ鏡。この世で一番美しいのは誰?」

すると鏡は答えました。

「この世で一番美しいのは、白雪姫です。」

「白雪姫ですって?」

女王は怒りました。

そして狩人を呼び、白雪姫を森へ連れていくよう命じました。

狩人は白雪姫を連れて、深い森へ向かいました。

けれど、白雪姫を傷つけることはできません。

「白雪姫、ここから遠くへ逃げなさい。」

白雪姫は夢中で森の中を走りました。

どこまで行っても、木ばかりです。

やがて日も暮れ始めました。

そのとき、森の奥に小さな家を見つけました。

「こんなところに家があるわ。」

白雪姫がおそるおそる中へ入ってみると、小さな椅子が七つ。

小さなお皿も七つ。

そして、小さなベッドも七つ並んでいました。

白雪姫は疲れきっていたので、ベッドで眠ってしまいました。

夜になると、家の持ち主たちが帰ってきました。

七人の小人たちです。

「誰かが家にいるぞ!」

小人たちはびっくりしました。

目を覚ました白雪姫は、自分に起きたことを話しました。

話を聞いた小人たちは言いました。

「それなら、ここで一緒に暮らせばいい。」

こうして白雪姫は、七人の小人たちと暮らすことになりました。

毎日、小人たちは仕事へ出かけます。

白雪姫も家のことをしながら、みんなの帰りを待ちました。

にぎやかで楽しい日々が続きました。

一方、お城では女王が再び鏡に尋ねていました。

「鏡よ鏡。この世で一番美しいのは誰?」

鏡は答えました。

「森の奥で暮らしている白雪姫です。」

「白雪姫は生きているのね!」

女王は怒りました。

そして老婆に姿を変え、毒の入ったりんごを持って森へ向かいました。

小人たちが出かけたあと、白雪姫の家に老婆がやってきました。

「おいしいりんごはいかがかね?」

白雪姫は小人たちから、知らない人を家へ入れないように言われていました。

けれど、真っ赤なりんごを見ると、つい手を伸ばしてしまいました。

「一つだけなら……。」

白雪姫がりんごを一口かじると――

ばたり。

その場に倒れてしまいました。

夕方、小人たちが帰ってきました。

「白雪姫!」

みんなで呼びかけても、白雪姫は目を覚ましません。

小人たちはとても悲しみました。

そして白雪姫をガラスの棺に寝かせ、そばで見守ることにしました。

ある日、一人の王子が森を通りかかりました。

王子は小人たちから白雪姫の話を聞きました。

その後、白雪姫を運ぼうとしたときのことです。

棺が揺れた拍子に、白雪姫の喉につまっていた毒りんごのかけらが飛び出しました。

「う……。」

白雪姫が目を開けました。

「白雪姫!」

七人の小人たちは大喜びです。

白雪姫も、みんなとの再会を喜びました。

その後、白雪姫は王子とともに新しい暮らしを始めました。

そして七人の小人たちとも、いつまでも仲良く暮らしたということです。

おしまい。


登場人物

白雪姫

森へ逃げ、七人の小人たちと出会うお姫様です。

女王

白雪姫の美しさをねたみ、魔法の鏡に「この世で一番美しいのは誰?」と尋ねています。

七人の小人

森の中の小さな家で暮らしています。

逃げてきた白雪姫を迎え、一緒に暮らすようになります。

狩人

女王の命令で白雪姫を森へ連れていきますが、白雪姫を逃がします。

王子

森を通りかかり、白雪姫と七人の小人たちに出会います。


親子で話したいポイント

  • 魔法の鏡があったら、何を聞いてみたい?
  • 七人の小人たちの家で暮らすなら、何をしてみたい?
  • 白雪姫は、りんごを見たときどんな気持ちだったのかな?
  • 自分が森の中に小さな家を作るなら、どんな家にしたい?

保育士向け活用ポイント

魔法の鏡、七人の小人、真っ赤なりんごなど、子どもたちにもイメージしやすいものが多く登場します。

「鏡よ鏡」と問いかける場面や、小人たちが家へ帰ってくる場面などは、繰り返しを楽しむ劇遊びにも取り入れやすいでしょう。

小人の家を作ったり、りんごや森を描いたりと、製作やお絵描きにも広げやすいお話です。

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